「プルーストが、常に『私』を主人公に作品を書いていたように、芳野さんも、常に『自分』を見つめて一歩一歩進んでこられたようにお見受けします。現在の論文を仕上げた後のステップはどのようにお考えですか?」
論文を書き上げたら、日本に戻って大学の先生になりたいと思っています。
それからそれとは別に、この留学生活を通して自分のなかで動いたものを、すこしずつ消化して自分なりのかたちで出していきたいと思っています。どんなかたちかはまだわかりませんけれども。
明るくてチャーミングでパワフル!研究者という固定観念を払拭する個性豊かな芳野さん。
この日もインタビューを終えた後、パソコンと資料がぎっしり詰まったリュックを背負って図書館の研究者専用地下室へと、向かわれました。きっと彼女にとっては、秘密の花園のようなところなのでしょうね。
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