ヨーロッパでは昔から本の中に細密画を挿入して、イラストや漫画のように判り易くしたり、装飾効果を持たせたりしました。中世においては写本をしたわけですが、又細密画を描く専門家もいたわけです。ラピスラズリの粉を使ったり、23金を使用したり、原料だけでも宝石のようなものだったのです。本の表紙にも象牙や宝石を象嵌したりして、一冊の本は大きな家一軒相当の価値があったということです。
この絵葉書はランブール兄弟による、「ベリー侯のいとも豪華な時祷書」という細密画の傑作をカードにしたもので、オリジナルはシャンティ城にありますが普段は見られません。12ヶ月の時候が記されていて、背景には、イル・ド・フランスと呼ばれるパリ地方のお城や風景が描かれ、その月の農事や仕事などが表わされています。上は天体の動きと十二黄道が描かれていますが、その上の部分だけでも装飾効果満点です。
クリスマス・カードなどにも最適ですが12枚揃えてコレクションしておくと暦になるだけでなく、心も豊かになります。これはコピーですがそれでも小さな宝石のような印象があります。
パレ・ロワイヤルのコレット広場のところの本屋さんで見つけました。
勿論シャンティ城でも、ルーブル美術館でも売っています。
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