パリを歩いていると、古い看板のままのお店が雰囲気よく景観を演出しているのをよく見かけます。ところがよくみてみると、そこは本屋さんなのに"Boulangerie / パン屋"となっていたり、鞄屋さんなのに"Cremerie / 乳製品屋"となっていたります。おかしいな、と思いつつ、それがヨーロッパの人々の街への愛だとしみじみ感じます。
すべてがわかりやすくなくてもよい、そこにある歴史や美感を大切にする心意気。
きっとお店の方も取り壊して新しい自分たちの看板をつけた方がどれだけ分かりやすいかは分かっていますが、きっとその古い看板もふくめて、そのお店の価値だと感じているのでしょう。
「これ、あそこの魚屋の看板の雑貨屋で買ったの！」
なんて会話になるのでしょうか。
写真は薬局の看板のままの骨董品屋です。