パリの優美な建築は、歴史に思いを馳せたり、中ではどのような生活が繰り広げられているのか想像して眺めるもまた楽し。
さて、住むというと、短期滞在型のレジデンスホテルが流行っていることもあり、旅行でも、ゴージャスで機能的に整えられた夢のようなアパルトマン生活を体感できます。一方では、パリは慢性的な物件不足。特に学生や単身者用の長期賃貸ステュディオ(小さなワンルームタイプ)は、広告が1件出るとそこに何十人も群がる競争率の高さ。外国人であるとさらに難しく、保証人を立てていてもなかなか競争に勝つことができません。パリの建物の最も上、屋根裏にそういった小さな物件は多く存在します。かつて、女中は屋根裏に住み、途中階にある主人のお屋敷の台所に通じる階段から出勤していたわけです。その女中部屋が改造され、コンパクトなワンルーム物件となって貸し出される場合が多くあります。条件はピンキリですが、屋根裏なだけに梁が部屋の真ん中を突き抜けていたり、天窓のみだとか、極小8平米、シャワートイレ共同、7階エレベーター無し・・・などなど、場合によってはかなり過酷な条件が揃います。それでも、パリ一望の見晴らしは最高だったりしますよね。
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