003 パリで観ました!『サイエンス オブ スリープ』
フランス映画祭のことを《モンパリ》で知りましたけれど、これらの映画、パリでも随分話題になっていました。『サイエンス オブ スリープ』、とても面白かった、お薦めです。
これはついこの間までビョークやホワイトストライプスなどを手がける人気ミュージックビデオ監督だったフランスの鬼才ミシェル・ゴンドリーが作った映画です。
前作はケイトウィンスレットとジムキャリーを起用した長編の『エターナルサンシャイン』でしたが、彼独自の視点で、誰もが感じたことのあるような恋の切なさを、ユニークな、そして見事な映像で、またしてもやってくれました。
メキシコの売れっ子イケメン俳優ガエル・ガルシア・ベルナルが夢見がちな青年ステファンを、ぴったりの役どころで演じています。相手役のステファニーには、ちょっといつもよりブリッコすぎるかなというシャーロット・ゲンスブールがつとめています。
パリに引っ越してきたばかりの夢見がちなグラッフィクデザイナー、ステファンが、平凡なカレンダー制作会社で働く毎日をおくる中、チャーミングで優しい隣人ステファニーに出会い恋に落ちてしまう。ステファンは思い切って彼女に自分の思いを伝えるが現実はなかなか思うようにいかない。そんな彼にとってもうひとつの現実である夢の中の世界でストーリーを作り始める・・・・・・
とまあ、どこにであるような恋愛コメデーのようなのだけれども、原題に『夢の科学』とあるように、夢と現実における人間の行動と心理とを示唆しながら、ここまでやるかというほどの独創的な映像が見事なハーモニーを創り出しています。
決してハッピーに終わらない誰もが共感してしまうストーリーといい、見事なヴィジュアル表現といい、すばらしい俳優たちといい、‘恐るべき子供’ゴンドリー監督に、もう拍手喝采です。
日本の皆様も、是非、フランス映画祭へいらしてください。
投稿者=シバちゃん
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