004 夢・・・
忘れられない夢がある。
セーヌに引き寄せられるように私は大好きな人と河岸を歩いていた。
そして、何気ない会話の後、ふと視線が合った・・・
でも何故かいつも夢はそこで終わってしまう。その続きを見たいという衝動にかられ何度もこの景色を眺めている。
季節はモノクロ写真のような冬から華やいだ春へと変わっている。
降り注ぐ陽の光で川面がキラキラと輝き、吹き渡る風も心地よい。
河岸にはゆっくりと昼寝をするカップルやフランボワーズやピスタチオ、チョコキャラメルにココナッツ・・・色どりにも心惹かれるアイス クリームを美味しそうに食べている若者たち、熱い議論をかわしている男たち、そしてセーヌに向かいキャンバスを構\える絵描きなどが長くなった昼間の時間を楽しんでいる。
私はこれから自分のキャンバスにどんな色を重ねていこうか。
あの夢の中の幸せな色合いがまた心に蘇ってくる。
そして今日もまた、夢と現実を行ったり来たりするようにこの橋を渡ってしまう。
投稿者=ぷらんたん
|