ホテルのレストラン、"ル・ムーリス"はヤニック・アレノを去年迎えてからミシュランのガイドブックで2つ星を誇っている。王朝風の内装は大変エレガント。ちょっとおしゃれして行きたい。あまり広すぎないサロンにつかず離れずといった感じでテーブルが置かれている。シャンペンを飲みながらメニューを決める。このシャンペン・メゾンが滅法うまい。黄金色に透き通っていてこれは美味しいぞという予感が働いたがその通りだった。Duval le Roi(デュヴァルルロワというメーカーのだそうだが前に紹介したお菓子屋さんのTholonia(トロニア)の主人の息子さんが勤めているところだったのを思いだした。こういう偶然が面白いし好きである。
最後になったがワインは赤のサンテステフ、フェランセギュールだけで通した。コストパーフォーマンスのいい美味しいものだった。しめのコーヒーが素晴らしかったので点が上がる。コーヒーとバドワの水も取って一人しめて117ユーロ。このレストランのいいところはサービスが満点なところだ。このごろは星のあるレストランでもサービスが満足いくところは随分少なくなってしまったし慇懃無礼なものも多い。味がいいのも大切だがいい雰囲気で客に満足を与えようとするのはもっと大切である。人は機械ではない。わざわざ外に美味しいものを食べに行ってもぞんざいなサービスではすべてがフイになってしまう。ここは二万円足らずで王侯のようなサービスを受けることが出来る素晴らしいところだ。ホテルのサービスにもいい想像が働く。ル・ムーリスの一格下の"ジャルダン・ディヴェール"にもヤニックシェフの息がかかっていて44ユーロでメニューが味わえる。バーは正当な英国調で先ほどの"Duval
le Roi"のシャンペンがある。