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ベリーブ体験記
パリのあちこちで見かける貸自転車、ベリーブ(ベロリーブル)。パリの街をあちこち歩き回るにはとても便利そう、おまけに30分以内ならタダだというのだから、さっそく乗ってみよう!
まず、ベリーブのスタンドのあるところへ行き、どうやって手続きするのか見てみる。ところがスタンドの表面に小さい字でびっしり書いてあって読むのが大変で、もたもたしていた。すると、ベリーブを返しに来た人が気軽に声をかけて使い方を教えてくれる。きっと皆はじめは同じような思いをしたから、親切なのではないだろうか。
貸自転車というものの、現金は使えない。クレジットカード、それもICチップの入っているものでないと使えないので注意が必要だ。それをかざしてまずベリーブカードを作る。それからはそのカードを使って、どの自転車を借りるか番号を入れるだけで良い。番号が入ると自転車が自転車スタンドから外れるようになっている。
返却するときはパリ市内にあるどの自転車置き場に返しても良い。自転車スタンドにカシャッと自転車を差し込むだけでOK。借りた時間に従って課金される。
さて乗り心地は?見た目は重そうだが、意外と乗りやすい。誰でも乗れるように安定感のあるデザインになっているようだ。歩道は走れないので車通りの多い中心部では怖いかと思ったが、自転車専用の道路や自転車とバスだけ入れるレーンなどがかなり整備されている。ただし日本と違って右側通行なので、交差点を曲がる時などはちょっと調子が狂う。曲がるときは気をつけた方が良さそうだ。
セーヌの河岸を自転車で走り、川風に吹かれて気持ち良かったが、30分はすぐに経ってしまう。ベリーブスタンドはいつも目につくし、人通りの多いところならどこにでもあるようだが、いざ探すとなると見つからないこともある。またこのスタンドに返そうと思っていても満杯で返す空きがない場合もある。そんな時はどこか別のスタンドを探さなくてはならないので、多少余裕を見て返却した方が良さそうだ。
車からの脱却を目指して少しでも環境負荷を減らし、また人の方も運動して健康増進に役立つ、一挙両得というベリーブ。整備のためのお金もずいぶんかかるだろうに、これだけの事業をやり遂げてしまうパリ市に感心した。
投稿者=小川真理子
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