017 パリでジャズを堪能 〜サンセット・サンサイド、ベゼ・サレ〜
「ジャズるならここ!」とパリッ子が薦めてくれるのは、サンセット・サンサイド。アメリカンスタイルのバーだった場所が、1983年にフュージョン〜ジャズロックのライブハウスに生まれ変わった。
日替わりプログラムで、0階(日本でいう1階)のサンサイド、地階のサンセットでジャズナイトを満喫できる。人気のミュージシャンやイベントがある時は超満員、満員だともちろん入れないことになるのでネットで予約などしておくと安心。
Sunside
サンサイドは木の背もたれ付き椅子がキッチリ並ぶ、普通にライブハウス的雰囲気。地階のサンセットはもう少しリラックスした感じのソファや、布の丸椅子なども置かれる。壁から天井にかけてのラインは丸く弧を描き、秘密めいた穴ぐら的雰囲気が漂う。
ある日のプログラムは、共通パスでサンセットとサンサイド、お隣のベゼ・サレ、3つのライブハウスを楽しめる「Le jazz en chanson francaise シャンソンからみるジャズ」なるもの。サンサイドではピアノと歌、ふたりだけのシンプルライブだったり、ベゼ・サレではギターや弦バスも加わって、と、それぞれに趣向を凝らした構成となっていた。
時には友情出演で、著名ミュージシャンが飛び入りしたりすることも。そういった美味しいサプライズはプログラムに載っていないので、偶然の出会いがあったとしたら本当に運が良い。
パリにはジャズライブやジャズフェスはとてもたくさんあり、気軽な無料ライブ、大がかりなイベント、コンクール形式もある。小さなライブハウスでは「参加型ジャムセッションの曜日」が設けられていたりすることもあって、入れ替わり立ち代わり、シンガーや、マイ楽器を持ったミュージシャンが腕前を披露する。プロでなくても、即興に添うことができて、ソロ演奏ができるレベルがあればよさそうで、その顔ぶれもワールドワイド、英語が飛び交うこともしばしば。
Sunset
サンセットのようなカーヴ(ワイン貯蔵庫)風の、湿って少しカビ臭い(!)地下の穴ぐらライブハウスはパリにたくさんあるが、口コミで広がっていく場合も多く、お気に入りどころかそういった場所を見つけるのもなかなか難しい。でも「これこそパリの裏側」的な、ディープな空気を体感できる。
文化活動を支えるパリの自由な空気、国境の無いジャズミュージック、その辺がうまくマッチして、パリのジャズワールドは発展してきたのだろうか。
Sunset/Sunside 60, rue des Lombards 75001
http://www.sunset-sunside.com
Baiser Sale:
58, rue des Lombards 75001
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