文化の都パリは健在!様々な文化が同居する
パリはミックスカルチャーのメルティングスポット。




セ・サンパ
感じいい!親切!ちょっと贅沢!「セ・サンパ」とパリジャンは表現します。そんなサンパなパリを、ほぼ毎週更新でご紹介しています。
  
他のパリを聴く
この夏は、数奇な運命のダリダ(Dalida)に酔う
《LA MOME》 愛と悲劇のシャンソンの女王、エディット・ピアフ
現代版エディット・ピアフ 「L'empiafee」を聴いて、元気をもらおう!
パリの秋も、またまたミュージカル?
パリの春も、またまたミュージカル?
パリの冬は、 コメディ・ミュージカルでホットに!!
秋はシャンソン・フランセーズの季節
また二つ、巨星逝く、、
シャンソン界の重鎮たち
テーマ「愛」
癒し系歌手
CDレビュー5月
ジェーンバーキン
CDレビュー1月
CDレビュー12月
プチ・プランス
カース
パリの音楽シーン 2004年11月・12月  (2004.12)
〜秋は、シャンソン・フランセーズの季節、コンサート目白押し!!〜

 日本でも、「秋になると、ワイン片手にシャンソンが聴きたくなるわ」、という方もいらっしゃると思いますが、ここ、本場、フランス・パリでは、秋から春にかけて、コンサートが目白押しです。10月半ばから2,3月まで、様々なコンサートがパリの劇場を賑わします。
 今回は、そんな中から、大御所ミッシェル・サルドゥーと、若手の期待株、シルク・デ・ミラージュ、そしてカリをご紹介します。

 まずは、日本でも、アリスの谷村新司さんが訳詩をして歌っていらっしゃるので、御存知の方も多いと思いますが、「恋の病」で有名なミッシェル・サルドゥー。今年は、オランピア劇場で連続リサイタル。サルドゥーは、1947年生まれですから、今は、57歳ですね。20歳前からデビューしており、1970年には、すでにオランピアに前座で出演、翌年には主役で出演、そして以来、ずっと人気を保っています。約10年前に、やはりサルドゥ−のコンサートをオランピアで聴いた時は、あまりの声量に耳が痛くなるくらいでしたが、今回は、弦楽8重奏も加え、しっとりと、舞台美術も素晴らしく、変化に富み、特に照明の色彩が綺麗で、舞台に見とれつつ、あっという間に時間が過ぎていきました。お客さんは、フランス各地からバスでやってきた生粋のサルドゥー・ファンが多く、ヒット・メドレーの時は、皆で合唱。さすが、ベテランの歌手の底力を見せられた感じです。

〜これからが楽しみな、若手男性アーティスト〜
 それに比べて、今、目下、売り出し中、いや既にブレーク中の2アーティストは、シルク・デ・ミラージュと カリ。
 シルク・デ・ミラージュに最初に出会ったのは、あるコンクールでした。たまたま、決勝を見に行った私は、そこで見た、不思議な雰囲気を持った二人組みにゾッコン!! 目の大きいのっぽの歌い手と、やたらピアノが上手いチビのピアニストのコンビは、抜きん出た存在感で、他の出演者を圧倒していました。それから、2年。私の知らないうちに、どんどん有名になっていたのですね。この11月は、カフェ・ド・ラ・ダンスで6日間の連続コンサート。しかも、殆どソールドアウト。のっぽの彼、ヤノウスキが歌う時は、完全に彼の世界。歌というよりは、芝居に近い感じを受けます。視覚的にも、四谷怪談とか、谷崎潤一郎のような、おどろおどろした世界を感じさせます。ピアニストのフレッドとのこのコンビが、こんなにも、今の若者の支持を受けるとは、ちょっと意外でしたが、さすが、パリ、観客の層の厚さも同時に感じました。9月に、私と一緒のスペクタクルで活動していたベルギーの歌手仲間達も、みんな、この「シルク・デ・ミラージュがいい」と言っていましたし、玄人受けするこの二人組みから目が離せません。

 さて、そのシルク・デ・ミラージュのコンサートに行こうと思っていた日、チケットが取れないので、ショウガナイ、他のコンサートへ行ってみよう!と、予約もせずに行ったのが、以前、知合いに、「なかなかいいよ」と聞いていた「カリ」のコンサートでした。行ってみてびっくり!こちらも凄い人気でした。チケットも当然、ソールドアウト。でも、めげずに、待つこと20分、いました!ダフ屋が!ダフ屋と交渉し、チケットの正規の値段(ナント、当初、ダフ屋が言っていた値段の40%OFF!)で、1枚ゲット!!心躍らせて、会場のラ・シガールの中へ。こちらの観客・ファンは、年齢層が、20代30代40代。パリジャン・パリジェンヌが殆どの様でしたが、みんな、いい人たち。どうしてそんなことが言えるのかって!?それは、会場で出会った人たちが、みんな親切だったから。あんなに感じのいい人の集まりは、滅多にない!でもって、一体どんな歌手なんだろうと、胸時めかした私の前に現れたのは、なんと、30歳くらいのとてもチャーミングな男性!アララ!その時まで、どうしてだか、「カリ」というのは、女性歌手だと思い込んでいた私は、口をアングリ、、、、。でも、一曲目からパワー全開で、責めてくる彼に、ノックアウト!メロディーは単純(デビュー当時のチェッカーズみたい!)なんですが、乗りが良く、また、テキストもよくて、そして、なんとも男の色気のある人で、あのチャーミングさは、大物を感じさせる!
 舞台の演出も洒落ていて、ピアニストの彼も、エレクトリック・バイオリンの彼女も、ベースもギターもみんなチャーミングで、なかなか息があった仲間たち。そんなところからもカリの人柄が窺がえ、好感を持ったのでした。これからの活躍に、注目!!


 
 

◆ ◆ Ayumi のパリ2004年11〜12月のおすすめコンサート ◆ ◆
  11/4〜11/9 カフェ・ド・ラ・ダンスにて、シルク・デ・ミラージュのコンサート。  
  11/8〜11/9

ラ・シガールにて、カリのコンサート。
     <CIGALE> 120、bd de Rochechouart 75018 Pari

 
  9/28〜10/10 パレ・デ・コングレにて、シルヴィー・ヴァルタンのコンサート。
 
  11/16〜11/18 カジノ・ド・パリにて、ジュリエット・グレコのコンサート。
<CASINO DE PARIS> 16、rue de Clichy 75009 Paris
METRO:Trinite
 
  11/24〜11/25 ゼニットにて、ベナバールのコンサート。
今、もっとも旬の歌手、ベナバール。若者だけでなく、年配の人にも人気があり、歌詞がいいと、もっぱらの評判。
<ZENITH> 211,av Jean Jaures,Parc de Villette 75019 Paris
 
  11/30 オランピアにて、ドミニクAのコンサート。
<OLYMPIA> 28、bd des Capucines 75009 Paris
METRO:Opera
 
  11/30〜2005.1/15 テアトル・ディーズールにて、マリ=ポール・ベルのコンサート。
<DIX HEURES> 36、bd de Clichy 75018 Paris
METRO:Pigalle
 
  12/5 ラ・マロキネリーにて、カミーユのコンサート。  
  12/11 エスパス・ジャンマップにて、ボンゾンのコンサート。
   <ESPACE JEMMAPES> 116、quai de Jemmapes 75010 Pari
METRO:Gare de L`Est
 
  12/13 オランピアにて、ラ・グランド・ソフィのコンサート。
<OLYMPIA> 28、bd des Capucines 75009 Paris
 
  12/8〜2005.1/1 エセイオンにて、ソフィ・テロルのコンサート。
独特な笑いの彼女の世界と、貴公子然としたアコーディオンのミシェル・グラスコーがステキ!
<ESSAION> 6、rue Pierre-au-Lard 75004 Paris
METRO:Hotel de Ville
 
  2005.1/10〜1/12 テアトル・ブッフ・パリジャンにて、エンゾ・エンゾのコンサート。
<BOUFFES PRISIENS> 4、rue Monsigny 75002 Paris
 
  1/26〜1/29 オペラ・コミックにて、ジョルジュ・ムスタキのコンサート。  
  2/11〜2/12 パレ・デ・コングレにて、アンリ・サルバトールのコンサート。
<PALAIS DE CONGRES>   
 2 Place de la Porte Maillot(17区)
 METRO:Porte Maillot
 
  3/1〜3/10 オランピアにて、ヴェロニク・サンソンのコンサート。
<OLYMPIA> 28、bd des Capucines 75009 Paris
 
       
  著者プロフィール

【net@nihon.sa】
Copyright (c)2002 NET@NIHON.All Rights Reserved
info@mon-paris.info